単純疱疹と帯状疱疹の違い
ただし、症状や経過が異なります。
単純疱疹の症状と治療方法
成人の70%がヘルペスを体内に持っているといわれています。
単純疱疹ウイルスが接触によって皮膚に入り込み、神経の中で増殖して発症します。
繰り返し再燃することが多い病気です。
口の周りにできるものを口唇ヘルペス、陰部にできるものを陰部ヘルペスといいます。
風邪やストレス、免疫力の低下などによってウイルスが増殖して症状を繰り返します。
抗ウイルス剤を内服、外用します。
接触で感染しますので、触らないようにしましょう。
帯状疱疹の症状と治療方法
体の左右のどちらかに神経に沿って水疱やぶつぶつができます。
その場所に強い痛みがあることが特長です。
小さい頃にみずぼうそうにかかったことがある人は、水痘ウイルスが神経の中に潜んでおり、体力が弱った時にウイルスが活性化され、神経の中で増殖します。
ウイルスが再活性化することで発症します。
初期には痒み、痛みがあり、数日後には神経に沿って紅斑・丘疹・水疱が出てきます。
1~2週間ほどで痂皮となり治っていきます。
後遺症として神経痛を残すこともあります。
一番大切なのはいかに早期に発見して治療を開始するかです。
そんなにまだひどくないと放置したり、適切な診断ができないと、 症状も長引いてしまい、ひいては神経痛の後遺症のリスクを高めてしまいます。
発症年齢が高齢であったり、糖尿病などの基礎疾患がある場合、また顔面に症状がある場合は神経痛のリスクが高くなります。
痛みを伴う水疱ができ、熱が出たり、リンパ節が腫れたりします。
耳の近くにできた場合は、顔面神経麻痺や耳の聞こえが悪くなったりすることがあります。
痛みがつらく、しばらく続きますので皮疹が落ち着いても痛みのコントロールも大切です。
抗ウイルス剤の内服を早い時期から行うことが大切です。
また、神経痛に対しては、鎮痛剤・ビタミンB12の内服を継続します。
水痘(水ぼうそう)に感染していない人にうつると、水痘を発症することがあります。
その他のヘルペス感染症
カポジ水痘様発疹症
単純ヘルペスウイルスによる感染症で湿疹などの上に感染し、急速に拡大してきます。
ただれて痛くなったり、リンパ節が腫れたり発熱などもみられます。
アトピー性皮膚炎の患者さまや湿疹をもつ乳幼児によく起こります。
軽症、中等症では抗ウイルス薬の内服が有効です。
再発の予防には基礎疾患となるアトピー性皮膚炎などのコントロールに心がけること、過労を避けるなどに留意することが重要です。
水痘(水ぼうそう)
水痘・帯状疱疹ウイルスの感染によって、全身に水疱が出来ます。以前は子供の頃にかかっていましたが、最近は子供の頃に感染することが少なくなってきたため成人になってから発症することがあります。成人になってからかかると高熱を伴うこともあり重症化します。
また学校、保育園等では皮疹が全てカサブタになるまで、登校・登園は禁止です。
抗ウイルス剤を内服します。
よくあるご質問
数日様子をみてから受診をしても大丈夫ですか?
帯状疱疹やヘルペスは早期治療が大切です。
1日、2日治療が遅れるだけでウイルスが増えてしまいます。
夜も眠れないのでどうしたらよいですか?
痛み止めや、ビタミン剤などを処方します。